リノベする理由には、子供が生まれたり巣立ったりとライフスタイルの変化、住み慣れた住まいに愛着がありなるべく家を生かしたい、実家を2世帯住宅にして子供世帯と暮らしたい、中古住宅や再建築不可の家を購入し自分たちに合うようにカスタマイズしたい、建替えてしまうと今の建築基準法だと面積が減ってしまう、少しでもコストを抑えたいなどと様々です。木造住宅は柱と梁が構造体となっているので改築しやすく、大きく間取りや水回りを変更しても適切に設計してゆけば何世代にも渡って住み続けることが可能なのです。
そして工事に入る前に、見直しておきたいのが今まで住まいで使われてきた建材や素材です。年季の入った柱や梁、細かい桟の入った手の込んだ障子や欄間は、何十年も使い込まれているモノだからこそ味と深みが生まれ、住まいに寛ぎや落ち着きをもたらせてくれます。
古い柱や梁、古材や書院格子、雪見障子、欄間、床柱、瓦など、古いもの中に、新しい価値を見いだし、以前の住まいの記憶を新しい暮らしに再利用してみる事を考えて見ましょう。
古い柱や梁、古材や書院格子、雪見障子、欄間、床柱、瓦など、古いもの中に、新しい価値を見いだし、以前の住まいの記憶を新しい暮らしに再利用してみる事を考えて見ましょう。
手の込んだ建具などを今つくろうとすると、昔の技術を持った職人さんたちが少なくなっているためにつくる事が難しかったり、また高価なものとなってしまいます。古く強度ある太い柱や梁は埋め木で補修し、古材や建具は室内のデザイン的なポイントし、瓦は外構のデザインに取り入れたりと再利用の方法は色々と考えられるのです。 /吉原健一